目次:PC情報最近の質問とご意見
更新:2014/02/18

5.過去の質問とご意見

アンケートなどで気になった質問などに対して回答します

Radeon HD5870から交換するグラフィックボードについて

Q:Radeon HD5870ユーザーが買い換えるのに、同じくらいの性能で消費電力が低い最適なグラフィックボードを管理人さんの独断と偏見で構わないので教えてください。

性能と価格帯での評価は「性能ランク表」を見ると分かりますが、HD5000シリーズからの変化を簡潔にまとめると、HD6000シリーズはHD5000シリーズを消費電力のバランスを重視して調整されたもの、HD7000シリーズはプロセスルールの世代交代で省電力と高性能化が同時に進んだもの、R-200シリーズは機能を向上させた物になっています。

HD5870をお使いの場合は、消費電力重視で現在売られているモデルではHD7850がおすすめとなります。

Radeon HD5870の前後の性能は、
R7-260X→HD6870→HD5870→HD7850→HD7870→R9-270X
の順に高くなっています。

消費電力は、
R7-260X→HD7850→HD7870→R9-270X→HD6870→HD5870
の順に高くなります。

HD6870はHD5870と同じ設計で、性能を下げて消費電力のバランスを改善したものものです。HD5870以下、HD5850以上になっています。
HD7870はプロセスルールの世代交代で省電力と性能向上を同時に進めたものです。HD5850よりも消費電力が低く、性能はHD5870よりも高くなっています。
HD7850は消費電力がHD5770と同等で、性能はHD5870より高くなっています。
性能が高い方が良いのならばHD7870、消費電力が低い方が良いのならばHD7850です。

R9-270Xは機能と性能の向上で消費電力が高くなっていますがHD5870よりは低く収まっています。
R9-270Xは180Wで同じくPCI-E6pinを2つ使う構成ですが、性能が高くなり余裕が出来た分、実際の消費電力はHD5870よりも大きく下がっています。
消費電力が同等で性能が高いのが良いという場合は、R9-270Xが良いでしょう。
R7-260Xは性能がHD5870よりも下がりますが、PCI-E6ピンが1つで115Wになっています。
ただ、こちらはDire X9でも高画質ゲームは性能にあまり余裕がありません。
HD5870の性能で十分余裕があると感じているのならば、R7-260Xが良いでしょう。

PhotoshopやCAD等に適したグラフィックボードについて

Q:Illustrator、Photoshop、Shade、CAD等のソフトに適切なグラフィックボードはどれでしょうか?

最適なのはOpenGL業務用途向きのNVIDIA QuadroシリーズやAMD FireProシリーズとなります。Opnen GLの機能を最大限発揮することができます。

AMD FireProではDisplayPortでのモニター接続で、10bitの映像出力に対応しています(モニターが対応していないと意味がありません)。

業務用のソフトではこれらのグラフィックボードでないと正確に動作しない場合があります。

Adobe製品やShadeはコンシューマにも対応しているため、OpenGL 4.xに対応している一般的なNVIDIA GeForceシリーズやAMD Radeonシリーズでも大きな問題はなく動作します。

しかし、GeForceやRadeonはOpenGLよりも動画再生やゲームに最適化されているため、処理によっては信頼性が低下したり、低速になってしまいます。

個人用途であれば深く気にせずに、GeForceであれば最新のGTXシリーズ(GTX650など)、RadeonではHD x700以上(HD7730など)をお勧めします。

オンラインゲームとSSDのRAID

Q:大規模MMOとSSDのRAID活用講座をお願いします。

オンラインゲームで高速なSSDを使うメリットは、起動が早いマップの切り替わりが早い多くのキャラクターが交錯する場面の落ち込みが少ない。のが大きな特徴になります。

高速なSSDでは連続読み込みが300~500MB/s、ランダム読み込みがNCQの効果により20~300MB/sとなります。

オンラインゲームはゲームシステムの最適化にもよりますが、アップデート繰り返すことでファイル数が増えていき、大量のファイルを同時に読み込む影響が大きいです。

これはランダム読み込みの影響が大きいということになるのですが、RAID-0では2台以上のディスクにデータを分散させることで2倍近い帯域を実現します。これは1台1台の読み込む速度は変わらないのですが、大きなデーを半分ずつ2台から読み込むことで、読み込みが終わるまでの速度を早くしています。

シーケンシャル300MB/s、ランダム20MB/sののSSDの場合は2台のRAID0にすることで、シーケンシャル300~600MB/s、ランダム20MB/sとなります。

つまり、効率が最大限活かせる場合に、最大300MB/sの速度のSSDで600MBのファイルを読み込むのに1台ならば2秒、2台ならば1秒になります。しかし、読み込みを開始するまでの速度、別のファイルの読み込みに移るまでの速度は早くなりません

同じファイルを複数のディスクに分割するのではなく、小さなファイルを別々のディスクに記録される場合は、同時に読み込む場合に早くなります。

このことからデータの小さなファイルを大量に扱うMMOではRAID0の恩恵はほとんどありません。寧ろ、処理の手続きが複雑になるRAIDの仕組み上、ランダムアクセスは遅くなりやすいです。

オンラインゲームでは全体の性能のバランスが大切です。ディスクからの読み込みが早くなれば、CPUの負荷が高くなります。CPUの負荷が限界に達すると、早く読み込んだことで処理が間に合わなくなりプチフリーズのような他の処理も遅れてしまう現象が生じてしまいます。

大きなファイルにデータがまとめられている場合でも、ファイルを丸ごとメモリに読み込むのではなく、ファイルの化の使うデータのアドレスを分割して読み込む場合もランダムアクセスのようになります。1つの大きなファイルにデータをまとめるのはディスク上の断片化を起こしにくくすることで遅くなりにくいというメリットがあります。

RAID-1の場合は2台以上のディスクを同じデータに揃えることで、1つのディスクが故障しても問題なく動作することができます。これは物理的な故障の場合に意味があり、データに問題を起こした場合(削除や上書き、ウイルス感染など)は2台のディスクとも同じ状態に揃えているため意味がありません。コントローラが優秀であればRAID未使用の場合と速度は変わりません。

RAID-0+1(RAID-10)は4台のディスクを使いRAID-0とRAID-1を同時に実現し、
RAID-5
では3台のディスクを使いRAID-0とRAID-1のような効果を発揮します。RAID-5は少ないディスクで安全性と高速性が両立できますが、仕組みが複雑なため書込速度が低下しやすくなります。

ちょっと話が難しくなってしまいましたが、RAID-0のデータの分散化はオンラインゲームではあまり影響しないということになります。

液晶モニタについて

Q:IPSなど液晶の種類やスペックについて知りたい。液晶の応答速度の違いとゲームについて知りたい。

TN液晶は画質を気にしない確認用や文章用だと言えます。価格が安いので企業での複数台導入に合っています。また、家庭用でもサブモニターとして選ばれる場合もあります。

VA液晶はコントラスト比が高くクッキリ引き締まった見た目になります。現在はIPS液晶でもコントラスト比が高くなりVAに近づき低価格化したためVA液晶は少なくなりました。

IPS液晶は自然な画質で写真などグラフィックに最適な液晶です。ワイド液晶で画面の端まで使いたい場合は視野角の影響を受けやすいため、IPS液晶でないとグラフィックで色を扱う場合は厳しいです。同じIPS液晶でもモニターの映像品質の違いによりムラが多くて使えない場合もあります。

液晶モニターのスペックについてはディスプレイモニターのスペック(仕様)解説をご参照ください。

応答速度については、TN液晶が数値は早いですが、TN液晶では黒 → 白 → 黒の変化が早く、中間調では遅くなります。VAやIPS液晶では応答即の向上にオーバードライブが搭載されているのが一般的で、黒 → 白 → 黒は遅いですが中間調が高速化されています。一般的に中間での変化の方が多いため、オーバードライブ方式であれば問題ありません。10msは表示が変化するのに0.01秒必要なことを意味しています。それがどれほどの影響なのかは個人差が大きいです。ほんの少しの違いが大きく気になる人と、全く気にならない人がいます。

倍速駆動は、モニターの内部で中間の映像を作成して表示するものです。動きの速いスポーツ映像やテロップが滑らかに表示されます。

ゲームの場合は、ゲーム画面の出力がモニターの性能に合っていることが前提です。液晶モニタでは60fps駆動が標準ですが、グラフィックボードの性能が足りないとモニターの能力はあまり意味を成さなくなります。アクション性の高いゲームのプレイには、三菱やEIZOのゲーミングモニターが人気です。ゲーミングモニターではゲームの操作とモニターの表示ができるだけ遅延無く一致するように設計されています。

目次:PCモニター
ディスプレイモニターの基本とスペック解説。EIZOモニターの選び方。

ビデオカードと見え方の違いについて

Q:ゲームではなく文字や画像の見え方も比較して欲しい

デジタル接続では表示するだけの画像や文字の見え方は変わりません。

デジタル接続はDisplayPortDVI-DHDMIがあります。D-Subはアナログ接続です。DVI-Iはデジタルとアナログに両対応しており、デジタルはDVI-D、アナログはD-Subと同じです。

見え方が気になる場合は表示するディスプレイモニターの影響が大きいです。適切な解像度の設定やモニターの表示モードの設定、文字であれば表示に使うフォントの種類を変えることで文字の見え方が変わります。

ゲームでも画像が直接用意されている場合は見え方は変わりません。見え方が変わるのは3Dゲームなど場面に応じて映像を作り出す場合です。

グラフィックボードについて
グラフィックボード、グラボ、ビデオカードの基本。

ビデオカードのドライバについて

Q:GeForce同士やRadeon同士でビデオカードを交換した場合にドライバをクリーンインストールする必要があるのでしょうか?

基本的に元のドライバを削除する必要はありません。

問題が生じた場合は、GeForceならばカスタムインストールで「クリーンインストールの実行」というオプションがあるのでそれをチェックしてそのままインストールすることができます。新しいバージョンのドライバをインストールする場合も通常は古いドライバがアンインストールされてからインストールされるので特に気にする必要はありません。少しでも不具合の可能性を減らしたいという意味で、常にクリーンインストールしても構いません。

ドライバのインストールに伴うトラブルよりも、ドライバのバージョンによる不具合でのトラブルの方が遭遇する可能性が高いです。

GeForceとRadeonを変更する場合は、元のドライバをアンインストールして再起動してから、交換したビデオカードのドライバをインストールして再起動します。Windows XPでは通常のアンインストールだけではトラブルが起こりやすかったですが、Vista以降はあまり気にする必要はありません。

GeForceのドライバ
Radeonのドライバ

スタートアップとサービスの自動起動を無効にする
ドライバやアプリケーションのインストール時のトラブルを避けるためには、不要なサービスとスタートアップを一時的に無効化してから行うのが安全です。

OCZ SSD VectorとSamsung SSD 840 PRO

Q:「VTR1-25SAT3-256G」と「MZ-7PD256B/IT」の性能と消費電力を比較して欲しい。SSD840Proは消費電力が高いらしい。

調べてみたところ、MZ-7PD256B/ITでも消費電力は他のSSDと同程度で高くはありません。寧ろ旧型のSSD830よりも下がっています。SSDはHDDよりも大幅に消費電力が少ないので消費電力についてはあまり気にする必要はありません。

・Google:VTR1-25SAT3-256G 消費電力 性能
・Google:MZ-7PD256B/IT 消費電力 性能

SLIやCrossFireとマルチモニターについて

Q:SLIとCrossFireの違いとマルチモニターなど具体的なことが知りたい

SLICrossFireの違いですが、それぞれに対応しているマザーボードとソフトウェアが必要です。

ソフトウェアがSLIやCrossFireに対応していない場合、1枚だけ使うときよりも性能が下がってしまうことや、不具合が起こりやすくなります。対応していても動作確認がされているだけで本来の性能が発揮できない場合もあります。

現在のSLIやCrossFireはDirect X11での高解像度と高画質やマルチモニターを活かしたゲームといったマニア向けで、一般にはあまりメリットがありません。現在では1枚で2GPU搭載した最上位のモデル(GTX690)が発売されていますので、それを選択する方がトラブルが少なく効率が良いのです。

コスト重視で、価格の安い2枚のビデオカードで上位のビデオカードを1枚購入するより安上がりで性能が高くなる場合がありますが、2枚のビデオカードを活用できるソフトウェアを使う場合に限定されます。1枚のみで高性能モデルを使うよりも消費電力は無駄に高くなることが多いです。

ゲームではない映像処理のGPGPU(CUDAやAMD-App)用途の場合は、一般的なソフトウェアは複数のビデオカードを活用することが想定されていません。

ゲームの場合はSLIやCrossFireへの最適化次第で変わってきます。目的のソフトウェアがSLIやCrossFireを活用する設計になっているのかで判断します。

マルチモニターではビデオカード1枚で性能が足りない場合はSLIやCrossFireを使うことになりますが、処理性能の不足以外ではビデオメモリの容量と出力端子次第となります。

Radeon HD5000シリーズ以降では3画面以上の出力に対応していますが、3ポート目からはDisplayPortを使う必要があります。GeForceではGT640以降から3画面出力に対応しています。

CrossFireの検証はRadeon HD4850で行っておりますので、そちらもご確認ください。

iMacのグラフィックボードについて

Q:iMacに搭載されるGeForce GTX 680MX(2GB)とGTX 675MX(1GB)について知りたい

GTX-MはノートPCに搭載されるグラフィックボードです。性能はデスクトップの同モデルよりも下に位置します。680MXは情報がまだ無いので不明です。675MXは675Mよりも上位になっています。デスクトップとの比較ではGTX660とGTX650Tiの間(GTX660に近い)になります。680Mは660Tiに近くなりますので680MXはそれ以上になると推測します。

NVIDIA GeForce製品群

参考スペック:

GeForce GTX675MX
CUDA(SP)コア数 コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅
960 600MHz 3600MHz相当 256bit DDR5 (115.2GB/s)
    接続対応  
    PCI-E 2.0  
GeForce GTX660
CUDA(SP)コア数 コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅
960 980MHz 6008MHz相当 192bit DDR5 (144.2GB/s)
VRAM容量(ビデオメモリ) TDP(電力目安) 接続対応 PCI-E追加電源コネクタ
2GB 140W PCI-E 3.0 6ピン
GeForce GTX680M
CUDA(SP)コア数 コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅
1344 720MHz 3600MHz相当 256bit DDR5 (115.2GB/s)
    接続対応  
    PCI-E 3.0  
GeForce GTX660Ti
CUDA(SP)コア数 コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅
1344 915-980MHz 6008MHz相当 192bit DDR5 (144.2GB/s)
VRAM容量(ビデオメモリ) TDP(電力目安) 接続対応 PCI-E追加電源コネクタ
2GB 150W PCI-E 3.0 6ピン+6ピン

ディスプレイドライバの不具合

Q:GeForce GT640でドライバをインストールしたらWindowsが起動できなくなった。PCI-E3.0の製品は古いPCだと危険かも知れない

AGPの場合は電力・電圧の規格が変わったためAGPのバージョンによる問題がありましたが、PCI-Expressでは互換性の問題は起こらないように設計されているため、インストールしたドライバ固有の問題ではないかと推測します。

ドライバはnVIDIA公式で公開されている最新のバージョンをお使いください。最新のバージョンに問題がある場合は、問題が解決されるまでグラフィックボードに付属のドライバをお使いください。希に古いドライバが悪さをしている場合がありますので、古いドライバを完全に削除してからインストールすると問題が生じない場合があります。

Driver Sweeper を使うとAMD RadeonシリーズとnVIDIA GeForceシリーズの移行も、古いドライバの影響を削除することができます。詳しくはグラフィックボードの取付とドライバでご確認ください。

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