ハードディスク(HDD)の種類
規格
ハードディスク
には
IDE
(ATA133/100/66/Ultra ATA/DMA)、
シリアルATA
(
SATA
150/300/1.5G/3G/2.0/2.5)、
SCSI
、
USB
、
IEEE1394
、
LAN
(NAS)があります。
SCSI はサーバーなど 高信頼、高性能なドライブで、容量が少なくてとても高価 です。一般にはSCSI以外が使用されます。
SATA の300は300MB/s、150は150MB/sを意味し、接続上の最大転送速度を意味します。現在主流の最新の方式です。HDDの性能はまだ150MB/sを超えていないので接続がSATA300もSATA150も性能が変わりません。
古いチップセットでは、SATA300のHDDが正常に認識できないものがあり、その場合はHDDのジャンパピンをSATA150に設定する必要があります。認識ができる場合はジャンパピンでの設定が無い場合でもHDDメーカーのツールで動作モードを変更できる場合があります。
ATA の133なども同じ意味です。ATA133は厳密には規格外でありATA100までしか出していないメーカーもあります。133も100もドライブは同じで性能は変わりません。こちらは、生産縮小に伴い値上がり傾向にあります。
現在のところ、ドライブの性能は100MB/sにも満たないので、 ATA100 以上ならどれもATA100やSATA150といった規格の違いによる性能差はほとんどありません。もちろん、ドライブ個別の性能差というのは当然あります。詳しくは ハードディスクの性能を比較 にまとめてあります。
SATA には SATAII の付加機能として NCQ などがあるため ドライブ自体の性能がATAよりも少し引き上げられます 。NCQは常に効果があるわけではなく、 ハードディスク の使われ方によっては効果が得られません。また、NCQを有効にするためには、BIOSでSATAのモードをIDE互換ではなく AHCIに設定が必要 です。
USB や IEEE1394 は ATA やS ATA のドライブを変換しています。 ATA では外付けで使用するにはUSBなどへの変換が必要でした。 SATA なら、外付け用の eSATA 規格があり、 SATA のドライブの性能が生かせます。USBやIEEEでは効率が悪く、実測値は40MB/s以下の性能に制限されてしまいます。
LAN はローカルネットワークでデータ共有したいときに用います。ルータの近くに設置することで、ノートPC(無線LAN搭載)でも煩わしさが無く、複数のPCから同じHDDを使用することができます。
より詳細は ハードディスクのスペック(仕様) へ
接続
IDE では、 1本のケーブルに2台のドライブを接続 することができます。 ハードディスク 以外にCD/DVDドライブなども接続できます。 SATA では 1本のケーブルに1台 しか接続できません。
現在は ハードディスク の接続には SATA が標準化していますが、ハードディスクに比べて性能が低く SATA のメリットがないCD/DVDなどのドライブは IDE 接続が標準 です。
IDE 接続では、ドライブの設定とケーブルの位置を合わせなければなりません。 SATA では設定不要でケーブルを繋げるだけと簡単になっています。また、ケーブルが細く取り回しがしやすくなっています。 SATAのコネクタはとても薄く、無理に取り付けようとすると作りによっては折れやすいので注意。
USB2.0 や IEEE1394 はパソコンのケースの外で接続するときに使われます。USB2.0は最大480Mbps(60MB/s)、IEEE1394は400Mbps(50MB/s)ですが、USB2.0もIEEE1394も、実際には40MB/s以下の通信速度です。
USBハブを使うと複数のUSB機器を1つのポートにたこ足配線で接続でき ますが、同じコントローラに複数の機器を接続するほど遅くなります。USB2.0やIEEE1394は低速なCD/DVDドライブなどには簡単で十分な性能ですが、高性能な現在のハードディスクの接続には適していません。
USBでは、接続している他の機器の影響によりたくさん接続しているほど遅くなります。また、たくさんの機器を制御するためにCPUの負荷も高いですので、HDDの接続には IEEE1394が有利 です。USBでは実測20MB/s未満になってしまうことがあります。
USB1.1 は最大12Mbps(1.5MB/s)です。150MBのデータを読み書きするのに100秒も掛かる計算になるため遅すぎて実用的ではありません。
取り付け方法など詳しくは ハードディスクの交換と取り付け にまとめてあります。