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更新:2008/06/17

ハードディスクのスペック(仕様)

概要

ハードディスクを購入するときに参考にする仕様を解説します。

スペックの意味

SATAはシリアルATA(SATA 150/300)、PATAはパラレルATA(ATA100/133、UltraATA、DMA、IDE)を意味します。SATAとPATAでは接続コネクタが異なり、互換性はありませんので間違えて購入しないように、どちらが接続できるのか調べた上で購入してください。新しいPCではSATA、古いPCではPATAが使われています。サーバー等では高性能で信頼の高い高価なSCSIが使われます。

外付けでは、eSATA、USB(2.0/1.1)、IEEE1394、LAN(100Base/1000Base)がありますが、eSATAはSATAドライブの本来の性能が発揮でき、それ以外では通信方式の変換や制限により性能が低下します。

大きさには3.5インチ/2.5インチ/1.8インチがあります。1.8インチは薄型ノートPCに、2.5インチはノートPCに搭載されており、容量が少なく価格は高めです。ノートPCでは内部に増設することができないため、起動ドライブを交換するか、外付けドライブを活用します。3.5インチはデスクトップのケース内部に複数搭載することができます。大容量で価格も安いです。

回転数とは、ディスクが1分間に何回転するかをrpmで表します。回転数が大きいほど次のデータに移動するまでの時間が短くなり高速になります。回転数が大きいほど発熱や騒音が増えやすくなります。

バッファサイズとは、データを溜めておく場所です。データをバッファ上にまとめることで効率よく読み書きができます。数値が大きいほど効率は上がりやすくなりますが、効果が得られない場合もあります。SATAのNCQでは、バッファを使い、データへのアクセス順番を最適化します。バッファはキャッシュと呼ばれることもあります。

シークタイムとは、ディスク上の目的の位置まで移動にかかる時間の平均値をms(ミリ秒)で表します。数値が小さいほど高速です。この値が小さいほどインストール用ドライブとして高い性能を発揮できます。

アクセスタイムはシークタイムと同じように、データにアクセスするまでの時間をmsで表します。

転送速度は、ハードディスクのバッファー(キャッシュ)から読み出す通信速度と、ディスクにアクセスしてデータを読み込む速度があります。

シーケンシャルリードは、連続してデータを読み込む性能です。アクセスタイムと転送速度が影響します。シーケンシャルライトは連続してデータを書き込む性能です。性能を比較するときに一番参考になります。どちらも、最大、平均、最小があり、円盤状のディスクのため容量の先頭が高い性能になり、後方になるほど遅くなります。連続したデータの読み込みやコピーや書き出しに重要となる性能を表します。

ランダムアクセスは、小さなファイルをバラバラに読み書きする性能を表します。こちらもアクセスタイムと転送速度が影響しますが、特に移動時間や待ち時間を表すアクセスタイムの影響が大きくなります。Windowsやアプリケーションの起動では、起動時にたくさんのファイルを読み込みます。読み込むファイルが連続していない場合が多いので、起動速度はランダムアクセスの影響が高くなります。インストール用ドライブとして重要になる性能を表します。

容量とは、データを記録できる大きさをB(バイト)で表します。表記されている目安とする容量と実際に使用できる容量は異なります。表記されているのは人間に合わせた数字で、1GBは1,000MBとして表されています。しかし、コンピュータでは1GBは1,024MBですので、表記されているものより実際に使用できる容量は少なくなります。また、表記されている容量は目安で、実際には端数が存在します。

プラッタ容量とは、使用されているディスク1枚の容量です。160GBでは80GBのプラッタ2枚よりも160GBのプラッタ1枚の方が密度が高いため、データへのアクセスが速くなります。プラッタが大きくなるほど大容量で高速を実現できます。表記されていない場合、プラッタの異なる組み合わせが混在して発売されている可能性があります。その場合、同じドライブでも、性能に違いが出てきます。

プラッタ数とは、3.5型では最大4枚、2.5型なら最大1枚搭載することができます。同じ容量ならプラッタ数が少ないほど高密度で高速になります

転送レートとは、データを読み書きする速度を表します。1.5GB/sなどはバッファからホストコントローラ間の最大通信速度です。実際の性能に大きく影響しているのはバッファからディスクの速度です。読み込みと書き込み、ディスクの外周部と内周部で実際の速度は変化します。

dBとは、ハードディスクでは騒音を意味します。数値が小さいほど音が静かですが、同じ値でも音の種類により気になる音や気にならない音など様々です。同じメーカーでも新しいドライブほど音が静かになる傾向があります。

シリアルATAの3Gbpsと1.5Gbps

3Gbpsならドライブとの通信が最大300MB/s、1.5Gbpsなら最大150MB/sになります。

尚、1.5Gbpsなら計算上は最大約190MB/sになりますが、実際のデータは8bitのデータに2bit分の信号を加えているために転送速度は最大150MB/sとなります。

3Gbpsは登場前の1.5Gbpsの古いSATAコントローラでは認識することができないことがあります。1.5Gbpsタイプであれば3Gbps対応のコントローラでも正常に扱うことができます。自分で認識させることができない場合、お店のサポートでドライブを1.5Gbpsに設定変更して貰うか、SATAの3G対応の拡張カードを使いましょう。

おすすめハードディスク

WD Caviar Green

アイドル時の消費電力が40%も少なくなったとってもエコロジーなハードディスクです。最新の高密度プラッタを採用したモデルでは、高性能HDDと変わらない性能を発揮できます。低消費電力を重視しておりアクセスタイムは遅いので、アクセス頻度の低いデータ用ドライブ(Dドライブ)としておすすめです。

WD Veloci Raptor

2.5インチサイズで1万回転にすることで、消費電力を抑えながら最高のシークタイムを実現しています。アクセスが高速なので、インストール用ドライブ(Cドライブ)として使うことで、起動や動作が速くなります。接続は3.5インチになります。

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