パソコン本体(PC)の選び方
選び方の基本
パソコンはソフトがなければただの箱と昔は言いましたが、現在はOSがあれば別途ソフトウェアを購入しなくてもインターネットの利用やメールのやりとり、ちょっとしたメモの印刷などはできてしまいます。
OSとは一番大きな種類の分類で、OSにより使えるソフトウェアが異なります。周辺機器もOSがサポートしていない機器(ドライバや接続経路がない)であれば使用できません。OSには、Windows系、MAC系、Linux系などがあります。個人で使用されるのは主にWindowsとMACです。WindowsにもWindows XP HomeEditionやWindows XP Proffeisionalや過去のOSであるWindows98など複数存在しています。
ここではWindows系パソコンの選び方を解説します。
2007年1月にWindows Vistaが発売されます。そして、2年後に、Windows XP Homeのマイクロソフトのサポートが終了します。脅威が増しているウイルスなどからセキュリティーを高めるにはWindows Vistaが最適です。
パソコンはとても商品サイクルが早く、どんなに性能の高いものを購入してもそれほど長く使える物ではありません。性能の高いパソコンでも、数年経てば安いパソコンよりも性能が低くなります。先を見越して高価なパソコンを購入するより安いパソコンを買い換えるのがお得です。やりたいことができるのであれば高価なPCを買う必用はありません。
重要なのは何をしたいかによってパソコンを選ぶことです!
インターネットで情報収集や、ネットショッピング、メールのやりとり程度しか行わないのであれば、5万円程度(モニター付だと8万円)のパソコンでも十分です。安いパソコンには\29,800という物もありますが、これはOS無しの価格なので、使用するには必ずOSは必用です。OSがなければソフトウェアを購入しても使うことができません。
目的別選び方
インターネットにしか使わない
Webやブログの閲覧、メール、オンラインショッピング、ストリーミング映像コンテンツなど。
この場合、パソコンの性能は必要ありません。最新のパソコンであれば低価格パソコンでも十分です。Windows Vista Home Basic+ウイルスセキュリティーソフトが最適でしょう。2年以内に買い換えるのならWindows XP+セキュリティーソフトの導入でも構いません。
資産管理や写真印刷やワープロなど
画像ソフトやOFFICEソフトなど様々なアプリケーションを活用する。
処理に時間がかかっても構わないのなら低価格パソコンでも大丈夫です。メモリは多めに見積もってください。(XPでは512MB以上、Vistaでは1GB以上)
デジタル放送の視聴や録画
現在地上デジタル放送の視聴や録画ができるのは家電メーカーのパソコンのみです。不正コピー防止のため、未だデジタル放送の単体チューナーやキャプチャーは発売されておりません。
富士通やNECのテレビパソコンをおすすめします。
ゲーム
ゲーム用PCの選び方はこちら
Blu-rayやHD DVDの視聴
次世代高画質映像を最大限楽しむためには高性能パソコン(CPUにIntel Core2またはIntel Pentium D、またはAMD Athlon64 X2、ビデオカードにGeForce 7600GT以上またはRadeon X1800以上)が必要です。また、高画質なデジタルで楽しむには映像の出力(ビデオカード)と入力(ディスプレイ)の双方がHDCPに対応していること、高精細なフルハイビジョンを楽しむには1920x1200以上の解像度を持つディスプレイが必要です。
動画編集や音楽の整理など
高性能パソコンでなければ変換などに長い時間がかかってしまいます。大容量のハードディスクと2GB以上のメモリをおすすめします。
Windows Vistaを快適に活用する
メーカーの選び方
パソコンを組み立て販売する会社はたくさんありますが大きく分類すると、家電メーカー、直販メーカー、ショップブランド、自作があります。
家電メーカーでは家電のように使用するパソコンです。NECや富士通などがこれに当たります。初めから多くのソフトウェアが導入されており、初めての人でもすぐに使うことができます。まずはここから始めましょう。問題は、最新のパーツが使われることはなく、性能の割りにとっても高価になってしまいます。更に、初めから付いてるソフトが邪魔になることもあります。使わないからと削除するとパソコンの動作そのものがおかしくなることもあります。リビングで使えるテレビパソコンがおすすめです。
直販メーカーは、やりたいことがハッキリしている人にお勧めです。DELLやEPSON(旧:エプソンダイレクト)などがこれに当たります。注文時のカスタマイズが可能で、目的に応じた性能を的確な価格で購入できます。ソフトウェアも必用な物を選ぶことができます。
無駄がなく地球にも優しいのがショップブランドと自作です。ショップブランドとは販売店が流通しているパーツから組み立てて販売します。自作ではすべてを自分で構成を考えてパーツごとに購入し組み立てます。自作では動作しないときは自分で原因(特定のパーツの初期不良や、相性による不具合、単なる接続ミスなど)を突き止めて対処する必要がありますが、ショップブランドなら動作確認されているので安心です。使い続けていて性能に不満を感じたらパーツ単位で交換できるのが大きな特徴です。自作との価格差はありません。同じ構成で組み立てるなら自作の方がむしろ高くなるでしょう。(基本的に、利益の薄いパーツ関係はまとめ買いしても値引きは期待できない)
まとめると、初めての人や家電として使いたいのならメーカー製を、用途がハッキリしているのなら直販を、無駄なく長く使うならショップブランドを、パーツにこだわりがあるなら自作を選ぶと良いでしょう。
どのメーカーにも言えることですが、メーカーがサポートできるのは購入した状態のまま使用したときです。機器やソフトを追加したことにより発生した不具合についてはどのメーカーもサポートし切れませんのでサポートを重視する方はお気を付けください。基本的に、不具合が起きる前の状態に戻すことになります。
スペックの見方
性能の指標となるのが使用されているパーツの種類や容量です。
チップセット:CPUやメモリなど搭載できるパーツの種類がこれで決まります。
CPU:パソコンではすべての処理が電気の流れにより演算されて機能します。その演算を担当するのがCPUです。CPUには種類とクロックがあります。同じ種類ならクロックが高い分性能も高くなりますが、種類が異なれば単純に比較することはできません。種類にはIntel系のPentiumD、Pentium IV、Celelon、AMD系のAthlon64 X2、Athlon64、Sempronなどがあります。性能の高いCPU程価格は高くなります。メーカー製PCではIntelが重視されるますが、AMDの性能が悪いから採用するのではなく、Intelとの付き合いが長いためにIntel重視となっています。種類や用途によってはAMDの方が遙かに優れている物があります。
メモリ:一時的に記憶する場所です。高速ですが、電気が途絶えるとすべて忘れてしまいます。WindowsXPでは最低256MB必用です。ウイルス対策などの常駐ソフトを常に実行させる必要があるので、快適にパソコンを使うためには512MB以上搭載している必要があります。現在はDDRとDDR2が主流です。DDR2が最新で高性能ですが価格はまだ高価です。
ハードディスク:ソフトウェアやデータなどを記録する場所です。用途に応じて容量は好きに選んでください。主流はSATAとSATA2です。どちらもUltraATAよりも新しい規格で高性能です。
ビデオカード:ディスプレイモニターに表示される映像を作り出します。安いパソコンではほとんどがチップセットに内蔵されておりビデオカードは使われていません。ゲームなど描画性能が重視される用途ではとっても重要になります。最新の規格はPCI-Express x16です。このスロットが用意されていれば、ビデオカードが増設または交換することが可能です。古いPCではAGP規格になります。
LAN:ルーターやモデムと接続するためのものです。10/100/1000Baseがありますが、1000はPC同士の接続用です。インターネットの利用では光100Mでも100baseで十分でしょう。100Base対応なら10Baseも利用できます。
音源:音を作成します。音を鳴らすには別途スピーカーが必用です。音にこだわりがなければチップセットに内蔵でも十分です。
ディスプレイモニター:映像を映し出すテレビのような装置です。これ自体は映像を映すことしかできません。
マウス:現在の主流はLEDライトを利用したオプティカル光学マウスです。ボール式のようにゴミが詰まって操作が悪くなることはありません。操作をするための装置です。
キーボード:昔も今もあまり変わりません。文字を入力するための装置です。