RamPhantom3の使い方
概要
RamPhatom3はメインメモリーをRAMディスクとして活用するためのツールです。
RamPhatom3では、メインメモリー容量の一部をディスクドライブに割り当てて使うことができます。32bitOSでも4GBを超えるOS管理外メモリーを利用できるのが特徴です。
RAMディスクとは、HDDなどよりも高速なメモリーをディスクドライブとして活用するためのものです。
特殊なツールであり環境によっては不具合が発生しやすいため、初心者にはおすすめできません。
ここでは、6GBのメインメモリーの内、OS管理外メモリーの2810MBをRAMディスクとして割り当てています。
RamPhantom3のインストール
RamPhantom3はパッケージ販売はされておらず、ダウンロード販売のみとなります。ダウンロードしたプログラムと使用するためのライセンスキーは無くさないように保存してください。
システムに影響を及ぼすアプリケーションですので、インストールはクリーンな状態で行います。システム構成ツール(msconfig)を使い、インストールの動作に不要なサービスとスタートアップは一時的に無効にして再起動することで、不具合を起こしにくいクリーンな環境でインストールを実行します。
コマンドプロンプトから「chkdsk c: /f」も実行しておきます。こうすることで、インストールが原因となる不具合を防ぐことができます。
RamPhantom3の設定
RAMディスクとして使用する容量を指定
指定した容量がディスクドライブの容量となります。
RAMディスクの使用メモリーはOS管理外メモリーとシステムメモリーがあります。
OS管理外メモリーは32bitOSで4GB以上のメモリーを搭載していて、システムで使用できる上限を超えている部分です。例えば、4GBのメモリを搭載している場合、実際にシステムで使用できるのは3GB程度になり、余りの容量が生じます。それをシステムメモリーではなくRAMディスクとして活用することができます。
システムメモリーはOSで使用できるメモリー容量からRAMディスクとして使用する分が差し引かれます。
安全に使用できるのはOSで認識できているシステムメモリーです。OS管理外メモリーを使用する場合はトラブルが起こりやすくなります。
OS管理外メモリー+システムメモリーではメモリアドレス空間をまたぐことになり、より多くのトラブルが発生しやすくなります。
RAMディスクのバックアップ
メモリーは電気供給が止まるとデータが消えてしまいます。
RamPhantom3では、RAMディスクのデータが消えないように自動でバックアップすることが可能です。
ログオフ時に自動で保存は、シャットダウンや再起動するときにバックアップが作成されます。起動中のフリーズや停電などが発生するとバックアップが作成されませんのでデータが消えてしまいます。
コンピュータのアイドル時間を利用して保存(Write Back)では、休憩中などにバックアップが保存されます。
RAMディスクの書き込みと同時に保存(Write Through)では、ファイルが書き込まれるときに、バックアップ先とRAMディスクの両方に記録されます。この場合、データが消える可能性は低いですが同時に2カ所に保存することになり時間がかかります。
保存されたバックアップは、RamPhantom3の起動時に自動で復元されます。
動作を確認する
以上の設定で問題が生じないか、作成したRAMディスクにファイルのコピーと削除を試します。
問題がなければ、Windows起動時のサービスとスタートアップの設定を元に戻して再起動します。
再起動後に問題が生じた場合、起動している別のプログラムとの相性が考えられます。
RAMディスクの使い方
よく使うファイルをRAMディスクに置くことで、高速に読み書きが行えます。
RAMディスクをキャッシュや一時フォルダに指定することで、Windowsやアプリケーションの動作が遅くなりにくくなります。
不具合が起きたら
RamPhantom3を一時的に無効にして様子を見ましょう。
RamOhantom3が原因で不具合が生じる場合は、RAMディスクに保存されるファイルがRAMディスクに対応できていない可能性があります。そのようなファイルをRAMディスクに保存するのは止めましょう。
OS管理外メモリーの容量を全部設定すると問題が生じることがあります。ハードウェアにより使用される可能性もあるため、RAMディスクに割り当てない64MB以上を残しておきましょう。(正確な値というのはありません)
OS管理外メモリーがRAMディスクとして存在していることを許容できないアプリケーションがあるかもしれません。そのような場合はOS管理外メモリーの使用を止めましょう。
OS管理外メモリーはOSからは使うことができないメモリアドレス空間を使用します。マザーボードなどハードウェアの制限により正常に扱うことができない場合も考えられます。
RAMディスクのバックアップデータを削除して再起動することで、不具合が解決できる場合があります。