SanDisk Extreme microSDXC 128GB の性能
『SDSQXA1-128G-GN6MA』
概要
V30とA2に対応したmicroSD サンディスク『SDSQXA1-128G-GN6MA』の性能と説明。
『SDSQXA1-128G-GN6MA』はサンディスク microSD Extremeシリーズの海外モデルです。日本正規品の保証は受けられませんが、同じ品質で販売価格がとても安くなっています。
Class10、UHS-I U3、V30、A2の規格に対応しており、アプリケーションのインストール先や写真や4K動画撮影に必用な性能を満たしています。
microSDカードは見た目がほぼ同じで偽物の流通もあるので信頼できる販売店を選びましょう。偽物は実際の容量がおかしかったり性能や品質が劣ります。
USB3の高性能カードリーダーを使っての性能とAndroid端末での性能を紹介します。
SDSQXA1-128G-GN6MAの特長
- microSDXC
- 接続先がmicroSDXCに対応している必要があります。
microSDはSDカードよりも小さな形状。
SDXCは64GB以上の容量に対応した規格です。 - Class10 (C10)
- SDスピードクラスで、読み書きの転送速度が10MB/s以上の性能があります。
フルHDの動画撮影に必用な性能です。
SDスピードクラスは最大でClass10までしかありません。 - V30
- ビデオスピードクラスで、読み書きの転送速度が30MB/s以上の性能があります。
4K UHDでの動画撮影に使える性能です。フルHDの動画撮影では安定した書き込みが行えます。 - UHS-I (U3)
- UHS Speed Class3。V30と同じで対応機器を使った場合に最低30MB/sの速度保証。
UHSインターフェースで最大速度が104MB/sまで対応した規格です。 - A2 (Application Performance Class 2)
- データ転送速度だけではなく、応答速度の最低値も定義された規格です。アプリケーションをインストールしても遅すぎずに使える速度が保証されています。
データ転送速度が10MB/s以上。読み込みIOPSが4000以上、書き込みIOPSが2000以上。
IOPSは1秒間のアクセス数を表しています。 - SPEED UP TO Read 160MB/s Write 90MB/s
- 読込速度が最大160MB/sの性能、書込速度が最大90MB/sの性能です。この表記はグローバルモデルの場合で、日本向け(型番-JN3MD)ではRead 90MB/s Write 70MB/sとして製品紹介されています。こちらが実測値に近いです。(同じ製品の公式サイトでグローバルサイトと日本語サイトで性能表記が異なる)
- 容量 128GB
- 実際に使える容量は119GiBぐらいになります。
- SD Card Adapter
- microSDをSDカードとして使うための変換アダプターが付属しています。
SDSQXA1-128G-GN6MAの性能
メモリカードの性能測定
メモリカードの測定にはUHS-II対応の高速カードリーダー/ライター 「BUFFALO BSCR20TU3BK」を使用しています。UHS-IIは最大312MB/sまで対応できるインターフェースです。
測定ソフトはCrystal Disk Markを使用しています。
1GiBのファイルの連続読み込み速度は97MB/s。
SDカードを他の機器で読み込んでコピーするとき以外は十分に快適な性能です。1GBのデータが11秒ほどで読み終わります。
ランダム読み込み性能は7MB/s。
A2対応製品ですがA1対応のUltraの10MB/sよりも下がっています!
100MiBの場合のランダムアクセス性能は、
Random Read 4KiB (Q= 1,T= 1) : 7.769 MB/s [ 1896.7 IOPS]
A1対応のUltraシリーズ「SDSQUAR-128G-GN6MA」の場合、
Random Read 4KiB (Q= 1,T= 1) : 10.199 MB/s [ 2490.0 IOPS]
A2対応で低下しているのは意外な結果です。
連続書き込み速度は86MB/s。
1GBのファイルを保存するのに12秒ほどかかります。A1対応のUltraシリーズ「SDSQUAR-128G-GN6MA」よりも5秒ぐらい早くなります。
高性能なので4K UHDの録画用としても安心の性能です。保証速度が30MB/sなので240Mbps以下の高画質で記録することができます。
映像品質が高いほど高い性能が必要になりますが、直接メモリカードに書き込まずにメモリ(VRAM)に書き込む予定のデータをバッファとして貯め込むことができる場合はこの限りではありません。
1GBの容量がバッファとして使える場合、100Mbpsなら80秒間はメモリカードの速度を気にせずに録画することができます。
ランダム書き込み速度は3MB/s。
これは大量の4kBのファイルを1GiB分書き込んだ場合です。メモリカードに小さく大量のファイルを書き込むことはほとんどなく、通常はここまで遅くなることはありません。ここが早いほど最低速度が速いということになります。A1対応のUltraシリーズ「SDSQUAR-128G-GN6MA」よりも1.4倍高速になっています。
Crystal Disk Mark 6.0.2
測定は100MiB、1GiB、8GiBで行っています。
HD Tune Pro 5.70
Random Accessはアクセスに掛かる時間がms(ミリ秒)で測定されます。
アクセスのバラツキ具合が均等で安定しています。
File BenchmarkはFile length 4GBの読み書き速度をグラフで表示します。
新品時は滑らかなグラフも書き込みを繰り返すと速度低下の波が大きくなります。ここではCrystal Disk Markで書き込みを繰り返したあとの状態となります。
4GBの連続したアクセスでは読み込みも書き込みも速度が安定しています。
スマホでの性能
メモリカードの性能が高くても接続するデバイスの性能が低い場合は実行速度は低くなります。これはつまり、読み取り装置の性能が低い場合に性能が高いメモリカードを使用しても性能が発揮できずに無駄になることを意味します。
最大転送速度が低いところで頭打ちとなっていても、ランダムアクセスの性能向上の恩恵はあります。一般的なダウンロードやファイルのコピー保存ではランダムアクセスはほとんど発生しないので最大性能が低く安いSDカードで十分ということになります。
スマートフォンに搭載されるメモリカードの読み取り装置次第ではもっと高い性能を発揮できる場合もあります。
A1 SD Bench
Tuxera Inc.posted withアプリーチ
SD Card Test
Zoltán Pallagiposted withアプリーチ
SD Card Test Pro
Zoltán Pallagi¥390posted withアプリーチ
Androbench (Storage Benchmark)
CSL@SKKUposted withアプリーチ
PCMark for Android Benchmark
Futuremark Oyposted withアプリーチ
SONY Xperia XZ SOV34で使用する場合
読み込み速度 33~35MB/s。
書き込み速度 26~27MB/s。
「A1 SD Bench」はシンプルに外部SDカードと内部ストレージとメモリRAMの性能を測定します。
「SD Card Test Pro」のグラフでは読み書きの安定性を見ることができます。スマートフォンの性質上、他の処理が裏で実行されたりすると速度が大きく落ち込みます。キャッシュの影響がある場合は極端に高い数値が表れることがあります。
「Andoro Bench」は内部または外部の選択したストレージの読み書き速度とSQLite性能を測定します。
「PCMark for Android Benchmark」では、SD性能を超える数値になってしまいました。再インストールして測定し直しても同じ結果になってしまったのでメモリへのキャッシュの影響を受けているのかもしれません。
SONY Xperia Z3 Tablet Compact SGP611で使用する場合
読み込み速度 11~19MB/s。
書き込み速度 9~17MB/s。