SeagateのHDDに重大な不具合
概要
Seagate[シーゲート]社のHDDに突然アクセス不能になる重大な 不具合があることが発表されました。
不具合品ではPCの起動時(HDDの電源投入時)にHDDがロックされてアクセス不能(データの読み出しも行えない)になることがあります。
この不具合の発生確率は高くはなく、それほど重大ではないようです。
まとめ
この問題の発生頻度はとても低く、通常の製品としての品質には影響しない。
この件に限らず、保証期間内に故障した場合は販売店や代理店やメーカーRMAの保証で対応。ただし、交換された場合でも同様の不具合が生じる製品になる可能性がある。
CFD販売経由の商品にはこの件の不具合は発生しない。
どうしても気になる場合は、ファームウェアのアップデートで対応可能。ただし、アップデート行為は保証外。
不具合のあるモデル
2008年12月以前に製造された、Barracuda 7200.11、DiamondMax 22、Barracuda ES.2 SATAシリーズの一部。不具合製造時期の詳細は不明。
Barracuda 7200.11ではファームウェアのSD15, SD16, SD17, SD18, SD19に問題が生じているようです。対象のファームウェアでも生産ラインにより不具合の有無が分かれます。
ファームウェアのCCとLCはこの問題の影響を受けません。
この不具合による影響は、その他の故障率と比べて大きな影響はないようです。一部のお店ではSeagate製HDDの販売が停止されていましたが、多くは販売が再開されています。
代理店のCFD販売(メルコグループ)によると、上記対象シリーズの一部の製造ラインとファームウェアの組み合わせで発生し、メルコグループの取り扱い製品にはこの不具合を持つ製品は含まれていないとのこと。HDD単品のバルク品の場合、CFDの保証書が添付されていることで判断することができます。また、外付けHDDなどパッケージ販売を行っているBUFFALO製品もメルコグループです。
・CFD販売 Seagate社製ハードディスクの不具合情報について
ハードディスクの情報確認ツール
・SeaTools
・CrystalDiskInfo
不具合の確認と更新
シリアルナンバーからの不具合品チェックツールが再公開されました。(初期に公開されていた不具合判定ツールは正しく判定できない不具合が生じていたため公開が停止されていました)
・https://apps1.seagate.com/rms_af_srl_chk/
入力が必要な文字がとても分かりにくいですが、認識できる文字列が表示されるまで、何回も更新ボタンを押してください。
Submitを押下すとそのシリアルナンバーのドライブの結果が表示されます。「Drive is not affected.」ならばこの不具合は無いモデルとなります。ファームウェアの更新も不要です。
NOTが無い場合は不具合品ですが、「不具合がでる(故障する)までそのまま使う」か、「危険はあるがファームウェアを更新する」かを選びます。ファームウェアを更新するとこの不具合によりHDDにアクセスできなくなる問題は解決できます。しかし、更新に失敗してそのHDDが使えなくなる可能性もあります。ファームウェアを書き換えた場合は保証が受けられなくなる場合もあります。
CFD販売では不具合のないモデルであるとSeagateから確認が取れているため、ファームウェアの更新は推奨していません。(上記のチェックツールで不具合品だと判定される場合もあるらしいが真偽は不明。初期の診断結果に不具合があるなど、何を信じて行動するかは各自で判断してください。)
この不具合が発生する確率はその他の原因で故障する場合と同程度のものです。保証期間内に故障した場合は修理交換となります。
ファームウェアの更新は自己責任となります。ファームウェアを更新することで別の不具合が発生する可能性があります。(初期に公開されたファームウェアは別の不具合が発生して公開停止されていました。現在はその不具合は解決済みです。)
・ Seagate ファームウェア公開
ページ下のリストより目的のモデルのリンクから新しいファームウェアをダウンロードすることができます。
ファイルはISOイメージとなっており、CD-Rにファイルではなくイメージとして書き込みます。
目的のHDD以外を取り外し、作成したCDから起動して更新します。
この件に限らず、大切なデータは突然の故障に備えて、バックアップをとることをおすすめします。