ビデオカードの性能比較 5 消費電力
概要
システム全体の消費電力です。消費電力の少ないグラフィックボードではその他の電力の比率が高まりますのでご注意ください。
省スペースPCで使われるLowProfile(ロープロファイル)では、カードの消費電力は25W以下で更に幅が短いブラケットが付属するロープロファイル対応のモデルが必要となります。
サンワサプライのワットチェッカーを使用しており、瞬間的な電力変動は捉えられない場合がありますので予めご了承ください。
システム構成
- CPU:Intel Core2 Quad Q6600 2.4GHz(TDP 95W)
- メモリ:DDR2-1066MHz 6GBまたは4GB(有効3.3GB)
- M/B:ASUSTeK P5K-E
- 電源:Nipron ePCSA-650P-E2S(定格550W、ピーク650W)
- その他搭載:HDD 3台、DVD 2台、TVチューナーカード、USB増設カード
一般的な構成よりも搭載機器が多いです。また、ゲームのベンチマークではCPUの使用率による消費電力の変動も無視できません。
消費電力比較
アイドルはWindowsが起動しているだけで何もしていない(動いていない)状態です。その他は各ベンチマークでの最大電力となります。
Radeon HD4550はカードの消費電力が20Wとされています。負荷時に+20Wを超えるのはCPUの動作による変動が加わるためと思われます。世代が新しいため、GeForce 8500GTよりも性能が高くて低消費電力となっています。
Radeon HD4850は価格は安いものの、さすがx800系のハイエンド製品で消費電力の高さが際立ちます。
GeForce 9600GTは性能の割に消費電力は控えめです。こちらは、初期のOCモデルあるため消費電力は高めになります。9600GTは消費電力が小さくなったGreenEditionが登場予定となっています。
まとめ
単純に消費電力が低いのがエコロジーとは言えません。性能が高くて消費電力が高いのは当然です。
現在のグラフィックカードではアイドル時に電圧が低くなることで省電力を実現しています。ゲーム以外でPCを使う時間が長い場合は無視できません。最大消費電力が高くても、アイドル時の消費電力が低いほどエコロジー度は高くなります。
同じ性能のグラフィックカードでも、プロセスルールの微細化(製造技術の向上により同じ性能の半導体を小さく作ることができる。同じトランジスタ数では面積が小さくなることでコストも低くできる。)に伴い消費電力が低くなる傾向にあります。世代が変わると、性能が高くなって消費電力が低くなることがあります。