1TB HDDの性能比較 ベンチマーク
概要
1TBの容量を持つSATAハードディスクの性能をBenchmark比較します。
SAMUSUNG Spinpoint F1 HD103UJ
Seagate Brracuda 7200.11 ST31000333AS
WesternDigital Caviar Green WD10EACS-00D6B0
測定環境
マザーボード:ASUSTeK P5K-E
接続コネクタ:Intel ICH-9R AHCIモード
消費電力測定:Century 裸族のお立ち台 eSATAプラス、サンワサプライ ワットチェッカー
HDTune 2.54
HDTuneでディスク全体の基本性能を測定します。
ディスクの先頭から後方までの連続読み取りの転送速度(Transfer Rate)と、バラバラな位置に移動するアクセスタイム(Access Time)を測定します。
シーケンシャル(連続したアクセス)では、ディスクは円盤状であるため、回転数が変わらなければディスクの先頭が高速で、後ろに行くほど遅くなります。
HDTuneの読み取り速度はST31000333ASの性能が高く、エコロジーを重視したWD10EACSはプラッタ密度が高いD6B0でも性能が抑えられています。
BurstRateはインターフェース間の速度ですが、SATA150ではそろそろボトルネックになりそうなほどの速さになっています。ただ、ディスクの読み取りがまだそこまで速くはありません。
アクセス速度はエコロジーでもWD10EACSが速い結果です。WesternDigitalでは、通常モデルでは12~13msとアクセスが速いメーカーです。一度にアクセスするファイルの数が多いほどアクセスタイムの影響が強くなります。
CristaDiskMark 2.1
CristalDyskMarkはドライブ(パーティション)の先頭でのファイルの読み書き性能を測定します。
この結果は、データファイルの保存、コピー、移動などに影響します。数値が高いほど、大きなファイルやたくさんのファイルを整理するときに必要な時間が短くなります。
Seq Readは連続した読み取り、Seq Writeは連続した書き込み速度です。HDTuneと同じ傾向です。大きな連続したファイルの作成や移動やコピーなどに影響します。
512Kと4Kは小さなファイルの読み書きを表します。こちらは、アクセス速度の影響も受けます。たくさんのファイルの移動やコピーなどに影響します。
PCMARK
PCMARKではWindowsやアプリケーションの動作を想定した実用的なファイルのやりとりにかかる性能を測定します。
Windowsの起動やアプリケーションのインストールを行うシステムディスク(起動ディスク)としての性能が比較できます。
VANTAGEは大きなファイルが多いWindows Vista、05はWindows XPでの性能を表します。
PCMARK VANTAGE
HD103UJはST31000333ASより古いタイプにも係わらず、高い性能を発揮しています。
PCMARK 05
細かいファイルが多いWindows XPでは、HD103UJのアクセス速度の遅さが足を引っ張っているようです。
消費電力
アクセス頻度の少ないデータドライブでは、少しの性能差は影響しないので、使用していないときの消費電力の少なさで選ぶこともできます。
起動時は短時間で大きな電力を要求されてしまうため、起動時の消費電力が高いと、複数のドライブを搭載したときに電圧不足で起動できなくなることがあります。
SeagateのBrracuda 7200シリーズは消費電力と発熱が全般に高いので注意が必要です。
Caviar Greenは起動時もアイドル時も消費電力が一般モデルの半分以下と、少しの性能差がどうでも良くなる程のエコロジーを実現しています。