安さで自作PCを選ぶべきではない
概要
自作が安いというのはパソコンが高すぎたときの考えです。現在では自作以外も決して高すぎるわけではありません。
安く組み立てることで帰って高く付くことがあります。安全装置のない安売り電源を使うことで接続している複数のパーツの故障、ノーブランドメモリを選ぶことでエラーが多発して買い直し等々。初心者にありがちなことです。
確かにパーツ代を合計していくだけなら自作は安いです。しかし、不具合が生じないという保証がないので不具合により何度も買い直すというリスクがあります。部品の原価だけを計算すると何でも高すぎに見えてしまいますが
、その価格の中身は高すぎる物ばかりではないのです。
現在は何にしても、安くなりすぎたばかりに安心に対するコストも考える必要があります。安さだけで選ぶ人が多いため、安心にかかるコストを削っていることも多くなっているのです。粗悪でも安ければ売れる、良い物でも高いと売れないという時代になってしまったからです。
パーツや組み立てにこだわりがあるのなら、自作PCを選ぶ意味は大いにあります。しかし、安いという理由だけで選ぶと失敗します。
不具合やメンテナンスはどうしますか?
よく、知り合いに自作で安く作ってもらうというのがあります。この場合は組み立てたPCに問題が生じたらどうしますか?
パソコンの問題はパーツだけでなく、アプリケーションなど使用上の問題もあります。自分で使っていないPCの問題点を把握するのはとても難しいことです。
組み立て済みで販売しているパソコンは、そのまま使用するのではあれば不具合が生じないことが保証されています。あくまでも、そのまま使う場合ですが、自作の場合は初めから不具合が多いこともあるのです。
サポートで行き詰まると購入した状態に戻せ(増設したパーツを取り外して初期化・リカバリ)と言われるのは、その状態で不具合が生じなければ販売したパソコンには問題がないことが分かるからです。問題がある場合は修理が必要だと分かります。
正しく動作するという保証が全くない自作では、不具合の原因がどこにあるのか調べるのも大変です。保証のあるPCならば、交換したり追加したものに原因があると簡単に分かります。
運悪くパーツの初期不良で起動できなかったら、どのパーツに問題があるのか調べるのは大変です。単に、ケーブルが奥まで挿さっていなかったという場合もあります。
自作PCでも品質の高いパーツ構成で選んでいくと大手メーカーPCよりも高い価格にすることも可能です。ただ、その場合でも不具合が生じる可能性はあります。すべてが自己責任なのが自作PCなのです。自分自身がメーカーと同じように対処する必要があります。
自作PCでなくても現在は安い
安いからという理由で自作を選ぶのは昔のことです。パソコンは使い方やスキルに応じて選びましょう。
1から自作するよりも、まずはショップブランドPCをお勧めします。自作のように流通している標準のパーツで組み立てているので、自分自身でメンテナンスし、問題のあるパーツのみを替えていくことで、買い直し不要でとても長く使い続けることができます。
忙しい方や自分でメンテナンスができないのなら、高くてもメーカーPCを選ぶべきです。家電のように問題が生じたらメーカーに問い合わせ、古くなったら買い換えるつもりで選びます。