大切なデータは暗号化しよう
ファイルの暗号化
暗号化とは強力な鍵付の箱です。
金庫であれば、鍵がなくても破壊して中身を取り出すことができてしまいます。しかし、暗号化されたデータは箱自体がデータの一部なので、箱を壊すとデータも壊れてしまいます。中のデータ(情報)を盗むには鍵を探すしかありません。
パスワード認証と暗号化は別物です。パスワード認証では、パスワードが分からないと中身を見ることができませんが、中身は調べることができてしまいます。空港などで箱の中身を開けずにスキャンするようなものです。
暗号化では原型が分からない状態になっているので、鍵を使って箱を開けない限り中身が分からないのです。
そんな素晴らしい暗号化ですが、原型を分からなくしても鍵を使えば元に戻せるようにする必要があるので、とても時間がかかります。パソコンの処理能力が高いほどかかる時間は短くなります。現在のパソコンであれば、巨大なファイルでなければ時間はあまり気にならないでしょう。
時間は気にならなくても、暗号化したファイルを利用するには復元作業が必要になり、手間はかかってしまいます。暗号化や復元には毎回パスワードが必要ですので、頻繁に利用するファイルの保存には向きません。
イメージしにくい方は、ファイルはノートで、データはそこに書いてある内容だと思ってください。暗号化はデータをバラバラにしてしまい分からなくします。
企業で極秘情報を受け渡しするときは、できるだけ暗号化することをおすすめします。暗号化しておけば、万が一盗まれても内容を知られずに済みます。
個人でも絶対に他人に知られてたくない情報は面倒でも暗号化するようにしましょう。
暗号化したファイルを別のパソコンで見るためには、その暗号を復元するためのプログラム(ソフトウェア)が必要です。暗号化ソフトには、復元用プログラムを暗号ファイルと一緒に出力する機能があります。
もちろん、パスワードを記載したファイルを一緒にしてはいけません。キャッシュカードに暗証番号を見えるように書き込んでいるようなものです。絶対にしてはいけません。
最近は指紋をパスワードの変わりにするものもあります。
通信の暗号化
暗号化にはファイルを分からないようにするほかに、通信を暗号化するものもあります。
メールの暗号化やセキュアな通信のSSL認証などは、ブラウザやメールソフトなどのアプリケーション(プログラム)が自動で暗号化と復元を行いますので利用者は煩わし差を感じずに安全にやりとりすることができます。
この場合は、通信先もその暗号に対応していなければ使うことができません。
暗号化されていない通信は情報を配達する過程で盗むことができてしまいますので、大切な情報を送信する場合はご注意ください。
通常Web上ではお店や会員情報のやりとりにSSL認証という暗号方式が使われており、安全な通信が確保されています。
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